通用中文 | 盐酸苯达莫司汀注射剂 | 通用外文 | Bendamustine |
品牌中文 | 品牌外文 | TREAKISYM | |
其他名称 | |||
公司 | 卫材(Eisai) | 产地 | 日本(Japan) |
含量 | 100mg 25mg | 包装 | 1片/盒 |
剂型给药 | 注射针剂 | 储存 | 室温 |
适用范围 | 慢性淋巴细胞白血病,B细胞非霍奇金淋巴瘤 |
通用中文 | 盐酸苯达莫司汀注射剂 |
通用外文 | Bendamustine |
品牌中文 | |
品牌外文 | TREAKISYM |
其他名称 | |
公司 | 卫材(Eisai) |
产地 | 日本(Japan) |
含量 | 100mg 25mg |
包装 | 1片/盒 |
剂型给药 | 注射针剂 |
储存 | 室温 |
适用范围 | 慢性淋巴细胞白血病,B细胞非霍奇金淋巴瘤 |
部份中文盐酸苯达莫司汀处方资料(仅供参考)
通用名称:盐酸苯达莫司汀冻干粉针
商標名
TREAKISYM Injection
规格:25mg、100mg
适应症:
1.慢性淋巴细胞白血病(CLL)。不同于苯丁酸氮芥的一线疗法的疗效尚未确立。
2.在利妥昔单抗(rituximab,美罗华)或含利妥昔单抗方案治疗过程中,或者治疗6个月内,病情仍然进展的惰性B细胞非霍奇金淋巴瘤(NHL)患者。
作用机理
本品是一种双功能基烷化剂,可以导致DNA单链和双链通过烷化作用交联,打乱DNA 的功能和DNA的合成,使DNA和蛋白之间,以及蛋白和蛋白之间产生交联,从而发挥抗肿瘤作用。
国内外生产使用情况
盐酸苯达莫司汀于1963年在德国耶拿的微生物试验*研制成功。1971~1992年由Jenapharm公司以商品名Cytostasan®生产。1993年后,由Ribosepharm公司以商品名Ribomustine®在德国上市销售用于治疗乳腺癌、慢性淋巴细胞性白血病。2008年3月20日,由Cephalon公司开发并经美国FDA批准用于治疗慢性淋巴细胞白血病(CLL),商品名为Treanda®;同年10月31日该药又获准用于惰性B细胞非霍奇金淋巴瘤(NHL)的治疗。2010年10月获日本批准上市,用于低度恶性B细胞非霍奇金淋巴瘤和套细胞淋巴瘤和慢性淋巴细胞白血病。商品名为TREAKISYM Injection®
产品特点
①疗效确切,能明显降低复发率与死亡率,且不良反应小,安全性好,起效迅速,作用持久;
②本品在31至84岁人群中的药代动力学指标(AUC和Cmax)显示:65周岁以上或以下患者之间没有明显区别;
③在儿童患者上的有效性虽尚未建立。但通过白血病儿童患者的I、II期临床试验评估,其安全性与成人体内基本相似;
④随着深入临床研究,未来可能扩大到儿童用药;
⑤R-CHOP方案(环磷酰胺、多柔比星、长春新碱、泼尼松加利妥昔单抗)是目前晚期惰性淋巴瘤和套细胞淋巴瘤老年患者的一线标准治疗。苯达莫司汀单药治疗利妥昔单抗耐药的B细胞惰性淋巴瘤可提高疗效,且耐受性良好。研究发现苯达莫司汀联合利妥昔单抗较之传统R-CHOP更有效且毒性更小,耐受性更好。《柳叶刀》杂志的一项研究,苯达莫司汀联合利妥昔单抗治疗方案可以替代标准治疗,用于新诊断的惰性非霍奇金淋巴瘤(NHL)和套细胞淋巴瘤(MCL)患者
トレアキシン点滴静注用25mg/ トレアキシン点滴静注用100mg
作成又は改訂年月
** 2019年3月改訂 (第9版)
* 2018年7月改訂
日本標準商品分類番号
874219
日本標準商品分類番号等
効能又は効果追加承認年月(最新)
**2019年3月
国際誕生年月
2010年7月
薬効分類名
抗悪性腫瘍剤
承認等
販売名
トレアキシン点滴静注用25mg
販売名コード
4219405D2028
承認・許可番号
承認番号
22800AMX00700000
商標名
TREAKISYM Injection
薬価基準収載年月
2016年11月
販売開始年月
2017年1月
貯法・使用期限等
貯法
遮光、室温保存
使用期限
外箱又はラベル表示の使用期限内に使用すること。
規制区分
劇薬
処方箋医薬品注1
注1:注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
成分・含量
1バイアル中ベンダムスチン塩酸塩25mg含有
添加物
D-マンニトール30mg
性状
剤形
凍結乾燥注射剤
色・形状
白色の結晶性粉末又は塊
pH
2.5〜3.5(本剤1バイアルを注射用水10mLに溶解したとき)
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約0.9
[100mg製剤1バイアルに注射用水40mLを加えて内容物を溶かした後、生理食塩液に添加希釈し、250mLとした液(0.4mg/mL)]
販売名
トレアキシン点滴静注用100mg
販売名コード
4219405D1021
承認・許可番号
承認番号
22200AMX00964000
商標名
TREAKISYM Injection
薬価基準収載年月
2010年12月
販売開始年月
2010年12月
貯法・使用期限等
貯法
遮光、室温保存
使用期限
外箱又はラベル表示の使用期限内に使用すること。
規制区分
劇薬
処方箋医薬品注1
注1:注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
成分・含量
1バイアル中ベンダムスチン塩酸塩100mg含有
添加物
D-マンニトール120mg
性状
剤形
凍結乾燥注射剤
色・形状
白色の結晶性粉末又は塊
pH
2.5〜3.5(本剤1バイアルを注射用水40mLに溶解したとき)
浸透圧比(生理食塩液に対する比)
約0.9
[100mg製剤1バイアルに注射用水40mLを加えて内容物を溶かした後、生理食塩液に添加希釈し、250mLとした液(0.4mg/mL)]
一般的名称
ベンダムスチン塩酸塩
警告 1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、本剤による治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。 2. 骨髄抑制により感染症等の重篤な副作用があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]。 なお、本剤の使用にあたっては、添付文書を熟読のこと。 |
禁忌 (次の患者には投与しないこと) 1. 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者 2.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人 |
効能又は効果
1. 低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫
2. 慢性リンパ性白血病
3. **腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置
効能又は効果に関連する使用上の注意
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫並びに慢性リンパ性白血病
「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。
用法及び用量
1. *低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫
(1) 抗CD20抗体併用の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(2) 単独投与の場合(再発又は難治性の場合に限る)
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
2. *マントル細胞リンパ腫
(1) 未治療の場合
リツキシマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として90mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
(2) 再発又は難治性の場合
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
3. 慢性リンパ性白血病
通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として100mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
4. **腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
1.
*抗CD20抗体の投与に際しては、「臨床成績」の項の内容、特に用法・用量及び適応患者を十分に理解した上で行うこと。また、併用する抗CD20抗体の添付文書を熟読すること。
2.
*再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫及び慢性リンパ性白血病の場合、他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
3.
本剤による治療中に高度の骨髄抑制が認められた場合には、次のような目安により、適切に休薬、減量又は投与中止を考慮すること。
休薬
投与間隔又は投与量の調節
次サイクル投与開始にあたり、好中球数及び血小板数が下記の指標に回復するまで休薬すること。
指標
好中球数1,000/mm3以上及び血小板数75,000/mm3以上
減量又は中止
投与間隔又は投与量の調節
治療中に、下記の指標に該当する骨髄抑制が認められた場合には、休薬の項の指標に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始すること。その場合、以下のとおり減量又は投与中止を考慮すること。
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫の場合
・前サイクル投与量120mg/m2の場合:90mg/m2に減量
・前サイクル投与量90mg/m2の場合:60mg/m2に減量
・前サイクル投与量60mg/m2の場合:投与中止
なお、減量を行った場合には、以降投与量を維持し、増量しないこと。
指標
好中球数500/mm3未満又は血小板数25,000/mm3未満
慢性リンパ性白血病の場合
・前サイクル投与量100mg/m2の場合:75mg/m2に減量
・前サイクル投与量75mg/m2の場合:50mg/m2に減量
・前サイクル投与量50mg/m2の場合:投与中止
なお、減量を行った場合には、以降投与量を維持し、増量しないこと。
指標
好中球数500/mm3未満又は血小板数25,000/mm3未満
4.
本剤による治療中に非血液毒性が認められた場合には、次のような目安により、適切に休薬、減量又は投与中止を考慮すること。
休薬
投与間隔又は投与量の調節
次サイクル投与開始にあたり、臨床検査値等が下記の指標に回復するまで休薬すること。
指標
Grade 2注2以下の非血液毒性(総ビリルビン:2.0mg/dL未満、血清クレアチニン:2.0mg/dL未満)
減量又は中止
投与間隔又は投与量の調節
治療中に、下記の指標に該当する副作用が認められた場合には、休薬の項の指標に回復したことを確認の上、次サイクルの投与を開始すること。その場合、以下のとおり減量又は投与中止を考慮すること。
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫の場合
・前サイクル投与量120mg/m2の場合:90mg/m2に減量
・前サイクル投与量90mg/m2の場合:60mg/m2に減量
・前サイクル投与量60mg/m2の場合:投与中止
なお、減量を行った場合には、以降投与量を維持し、増量しないこと。
指標
Grade 3注2以上の非血液毒性
慢性リンパ性白血病の場合
・前サイクル投与量100mg/m2の場合:75mg/m2に減量
・前サイクル投与量75mg/m2の場合:50mg/m2に減量
・前サイクル投与量50mg/m2の場合:投与中止
なお、減量を行った場合には、以降投与量を維持し、増量しないこと。
指標
Grade 3注2以上の非血液毒性
注2:NCI-CTCAE Version 4.0
5.
1日用量の調製方法
100mg製剤の場合には1バイアルあたり40mL、25mg製剤の場合には1バイアルあたり10mLの注射用水で溶解する。患者の体表面積から換算した投与量を生理食塩液で希釈し、最終投与液を250mLに調製すること。
使用上の注意
慎重投与
(次の患者には慎重に投与すること)
1.
骨髄抑制のある患者
[骨髄抑制が増強されるおそれがある。]
2.
感染症を合併している患者
[骨髄抑制により感染症が増悪するおそれがある(「重大な副作用」の項参照)。]
3.
心疾患(心筋梗塞、重度の不整脈等)を合併する又は既往歴のある患者
[心疾患を悪化させるおそれがある。]
4.
肝障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
5.
腎障害のある患者
[副作用が強くあらわれるおそれがある。]
重要な基本的注意
1.
本剤の投与により骨髄機能が抑制され、感染症等の重篤な副作用が増悪又はあらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には、減量、休薬等の適切な処置を行うこと[「警告」、「重大な副作用」の項参照]。
2.
本剤の投与により、リンパ球減少が高頻度にあらわれ、重症の免疫不全が増悪又は発現することがあるので、頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、免疫不全の兆候について綿密な検査を行うこと。異常が認められた場合には、減量・休薬等の適切な処置を行うとともにカンジダ等の真菌、サイトメガロウイルス等のウイルス、ニューモシスティス等による重症日和見感染に注意すること。また、本剤の投与によりB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立って肝炎ウイルス感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の兆候や症状の発現に注意すること[「重大な副作用」の項参照]。
3.
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]。
4.
本剤による治療後、二次発がんが発生したとの報告があるので、本剤の投与終了後も経過を観察するなど十分に注意すること。
相互作用
併用注意
(併用に注意すること)
薬剤名等
他の抗悪性腫瘍剤
臨床症状・措置方法
骨髄抑制等の副作用が増強することがある。
機序・危険因子
骨髄抑制作用を増強する可能性がある。
副作用
副作用等発現状況の概要
再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者及びマントル細胞リンパ腫患者に対する国内臨床試験の安全性評価対象例78例中78例(100%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な自他覚症状[30%以上を記載]は、悪心85.9%(67例)、食欲不振65.4%(51例)、便秘47.4%(37例)、嘔吐41.0%(32例)、疲労39.7%(31例)、発疹37.2%(29例)、発熱34.6%(27例)、体重減少33.3%(26例)、静脈炎30.8%(24例)等であった。また、主な臨床検査値異常[30%以上を記載]は、リンパ球数減少98.7%(77例)、白血球数減少97.4%(76例)、好中球数減少87.2%(68例)、血小板数減少76.9%(60例)、CD4リンパ球減少69.2%(54例)、ヘモグロビン減少69.2%(54例)、赤血球数減少69.2%(54例)、LDH増加50.0%(39例)、C-反応性蛋白増加47.4%(37例)、IgM低下43.6%(34例)、AST(GOT)上昇38.5%(30例)、ALT(GPT)上昇35.9%(28例)、IgA低下30.8%(24例)等であった。
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者及びマントル細胞リンパ腫患者に対する国内臨床試験の安全性評価対象例69例中69例(100%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な自他覚症状[30%以上を記載]は悪心66.7%(46例)、便秘62.3%(43例)、倦怠感53.6%(37例)、食欲不振43.5%(30例)、注入に伴う反応40.6%(28例)、発疹39.1%(27例)、貧血34.8%(24例)、静脈炎34.8%(24例)等であった。また、主な臨床検査値異常[30%以上を記載]は、白血球数減少100%(69例)、リンパ球数減少97.1%(67例)、好中球数減少94.2%(65例)、CD4リンパ球減少92.8%(64例)、血小板数減少55.1%(38例)、低γグロブリン血症52.2%(36例)、AST(GOT)上昇31.9%(22例)、LDH増加30.4%(21例)等であった。
再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者及びマントル細胞リンパ腫患者に対する製造販売後の特定使用成績調査(全例調査)の安全性評価対象例583例中565例(96.9%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な自他覚症状[10%以上を記載]は、貧血19.7%(115例)、悪心19.4%(113例)、発熱11.0%(64例)等であった。また、主な臨床検査値異常[10%以上を記載]は、リンパ球数減少73.9%(431例)、好中球数減少61.4%(358例)、白血球数減少60.0%(350例)、血小板数減少42.7%(249例)、C-反応性蛋白増加12.3%(72例)等であった。
未治療の慢性リンパ性白血病患者に対する海外臨床試験において、本剤の投与を受けた安全性評価対象例161例中137例(85.1%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な自他覚症状[10%以上を記載]は、発熱23.6%(38例)、悪心19.3%(31例)、貧血18.6%(30例)、嘔吐14.9%(24例)等であった。また、主な臨床検査値異常[10%以上を記載]は、好中球数減少27.3%(44例)、血小板数減少24.2%(39例)、白血球数減少17.4%(28例)等であった。
慢性リンパ性白血病患者に対する国内臨床試験において、本剤の投与を受けた安全性評価対象例10例中10例(100%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。主な自他覚症状[30%以上を記載]は、悪心80.0%(8例)、便秘70.0%(7例)、倦怠感50.0%(5例)、食欲不振50.0%(5例)、静脈炎30.0%(3例)、そう痒症30.0%(3例)、斑状丘疹状皮疹30.0%(3例)等であった。また、主な臨床検査値異常[30%以上を記載]は、CD4リンパ球減少100%(10例)、好中球数減少100%(10例)、リンパ球数減少90.0%(9例)、血小板数減少90.0%(9例)、白血球数減少90.0%(9例)、低γグロブリン血症50.0%(5例)、AST(GOT)上昇30.0%(3例)等であった。
「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、「再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者及びマントル細胞リンパ腫患者に対する国内臨床試験の安全性評価対象例78例」、「未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者及びマントル細胞リンパ腫患者に対する国内臨床試験の安全性評価対象例69例」及び「慢性リンパ性白血病患者に対する国内臨床試験の安全性評価対象例10例」の計157例の結果に基づき記載した。
重大な副作用
1. 骨髄抑制
リンパ球減少(97.5%)、白血球減少(98.1%)、好中球減少(91.1%)、血小板減少(68.2%)、CD4リンパ球減少(81.5%)、ヘモグロビン減少(40.1%)、赤血球減少(41.4%)等の骨髄抑制があらわれることがあるので、頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと[「警告」、「重要な基本的注意」、「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照]。
2. 感染症
肺炎(2.5%)、敗血症(頻度不明注3)等の重度の感染症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと[「重要な基本的注意」の項参照]。
3. 間質性肺疾患(1.3%)
間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
4. 腫瘍崩壊症候群(1.9%)
腫瘍崩壊症候群があらわれ、急性腎不全に至るおそれがあるので、体内水分量を適切に維持し、血液生化学検査(特に尿酸及びカリウム)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5. 重篤な皮膚症状(頻度不明注3)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、口腔粘膜の発疹、口内炎等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
6. ショック、アナフィラキシー(頻度不明注3)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
血液
10%以上
貧血、好酸球増加、イムノグロブリン(IgA、IgM、IgG)低下
血液
10%未満
CD4/CD8比低下、発熱性好中球減少症、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン増加、溶血性貧血、リンパ球数増加、単球数減少、好中球増加、網状赤血球数減少、白血球増加、CD4/CD8比上昇
血液
頻度不明注3
無顆粒球症、播種性血管内凝固、汎血球減少
心・血管障害
10%以上
静脈炎、血管障害(血管痛)
心・血管障害
10%未満
不整脈(房室ブロック、洞性頻脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮等)、心不全、心電図QT延長、心電図T波振幅減少、潮紅、高血圧、低血圧、動悸、脈拍異常、静脈血栓症、左室機能不全、心電図ST-T部分異常、ほてり
心・血管障害
頻度不明注3
循環虚脱、心筋梗塞、心嚢液貯留、頻脈、心肺不全、出血
眼
10%未満
結膜炎、眼瞼紅斑、角膜炎、流涙増加、眼充血、閃輝暗点、強膜出血、眼そう痒症
消化器
10%以上
便秘、下痢、悪心、口内炎、嘔吐
消化器
10%未満
胃不快感、腹部膨満、腹痛、下腹部痛、口唇炎、口内乾燥、消化不良、おくび、胃炎、胃食道逆流性疾患、舌炎、痔核、口腔内潰瘍形成、食道痛、舌障害、肛門出血、消化管運動過剰、びらん性十二指腸炎、口腔障害
消化器
頻度不明注3
胃腸出血、イレウス、潰瘍性食道炎
肝臓
10%以上
ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、血中ビリルビン上昇、γ-GTP上昇等の肝機能異常
肝臓
10%未満
胆石症、胆嚢ポリープ、血中ビリルビン減少
感染症
10%以上
鼻咽頭炎
感染症
10%未満
蜂巣炎、膀胱炎、サイトメガロウイルス感染、真菌感染、胃腸炎、ヘルペスウイルス感染、帯状疱疹、インフルエンザ、リンパ節炎、口腔カンジダ症、爪囲炎、副鼻腔炎、皮膚感染、上気道感染、尿路感染、水痘、ウイルス性咽頭炎、外陰部炎、外陰部腟カンジダ症、口腔感染、好中球減少性感染、細菌感染
代謝・栄養系
10%以上
LDH上昇、総蛋白低下、ALP上昇、食欲不振
代謝・栄養系
10%未満
尿中ブドウ糖陽性、クロール上昇、高血糖、カリウム上昇、高トリグリセリド血症、低アルブミン血症、低カルシウム血症、カリウム低下、ナトリウム低下、低リン酸血症、低比重リポ蛋白増加、ALP低下、高アミラーゼ血症
代謝・栄養系
頻度不明注3
高カルシウム血症
筋骨格系
10%未満
関節痛、背部痛、筋肉痛、頚部痛、四肢痛、筋骨格硬直
精神神経系
10%以上
味覚異常、頭痛、不眠症
精神神経系
10%未満
無感情、浮動性めまい、体位性めまい、知覚過敏、感覚鈍麻、気分変化、末梢性ニューロパチー、錯感覚、嗅覚錯誤、感覚障害、回転性めまい
精神神経系
頻度不明注3
抗コリン作動性症候群、失声症、運動失調、脳炎、眠気
泌尿器
10%以上
クレアチニン上昇
泌尿器
10%未満
β2ミクログロブリン増加、BUN低下、BUN上昇、高尿酸血症、腎結石症、頻尿、蛋白尿、尿中ウロビリン陽性
泌尿器
頻度不明注3
腎機能障害
呼吸器
10%未満
アレルギー性胞隔炎、咳嗽、呼吸困難、鼻出血、しゃっくり、胸水、湿性咳嗽、アレルギー性鼻炎、鼻漏、上気道の炎症、口腔咽頭不快感、口腔咽頭痛
呼吸器
頻度不明注3
原発性異型肺炎、肺線維症、肺機能異常
皮膚注4
10%以上
そう痒症、発疹(36.3%)
皮膚注4
10%未満
脱毛症、ざ瘡様皮膚炎、剥脱性皮膚炎、湿疹、紅斑、多形紅斑、多汗症、皮膚疼痛、手掌・足底発赤知覚不全症候群、点状出血、全身性皮疹、斑状丘疹状皮疹、そう痒性皮疹、皮膚びらん、皮膚剥脱、皮膚乳頭腫、蕁麻疹、乾皮症、色素沈着障害
皮膚注4
頻度不明注3
皮膚炎
注射部位
10%以上
注射部位反応(発赤、疼痛、硬結等)
注射部位
10%未満
注射部位血管外漏出
その他
10%以上
C-反応性蛋白増加、疲労、倦怠感、発熱、体重減少、注入に伴う反応
その他
10%未満
無力症、胸痛、悪寒、耳管閉塞、熱感、尿潜血、過敏症、血清アルブミン低下、低体温、不規則月経、寝汗、浮腫、疼痛、サルコイドーシス、耳鳴、腫瘍疼痛、体重増加、ラクナ梗塞、節足動物刺傷アレルギー、外耳の炎症
その他
頻度不明注3
無月経、不妊症、粘膜の炎症、多臓器不全
その他の副作用の注意
以上のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
注3:国内外において報告された頻度を算出できない副作用及び製造販売後調査でのみ発現している副作用等を頻度不明として記載した。
注4:必要に応じて、皮膚科を受診するよう患者を指導すること。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1.
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性患者には、本剤の投与期間中及び治療終了後3カ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。本剤を投与されている男性患者には、投与期間中は適切な避妊法を用いるよう指導すること。また、投与後6カ月までは避妊することが望ましい[妊娠動物(マウス及びラット)において、胚・胎児毒性及び催奇形性が認められたとの報告がある。また、動物(マウス及びラット)において受胎能の低下、精巣毒性及び優性致死試験で陽性結果が認められたとの報告がある]。
2.
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること[使用経験がない]。
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験がない]。
過量投与
国内外の臨床経験において、報告されている最高単回投与量は280mg/m2である。
(1) 徴候・症状
280mg/m2を投与した患者4例中3例で、投与後7及び21日目に用量制限毒性と考えられる心電図の変化が認められた。この変化は、QT延長(1例)、洞性頻脈(1例)、ST及びT波の偏位(2例)、左脚前枝ブロック(1例)等であった。
(2) 処置
過量投与時の特異的な解毒剤は知られていない。必要に応じて支持療法を行うこと。
適用上の注意
1. 調製時
(1)
本剤が体部に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の水で十分に洗い、眼は水で洗浄すること。
(2)
本剤の溶解に際しては、必ず注射用水を使用し、溶解液の希釈に際しては、必ず生理食塩液を使用すること。
2. 投与時
(1)
点滴静注に際し、投与液が血管外に漏れると、投与部位に紅斑、腫脹、疼痛、壊死を起こすことがあるので、投与液が血管外に漏れないように投与すること。血管外に漏れた場合は、速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
(2)
調製後は、3時間以内に投与を終了すること。
薬物動態
1. 血漿中濃度1)
日本人患者に、本剤90又は120mg/m2/日を1時間かけて点滴静注したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった[本剤の承認用量は、「用法及び用量」の項参照]。
(表1参照)
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫患者にベンダムスチン塩酸塩90又は120mg/m2/日を1時間点滴静注したときの薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移
2. 分布2)
本剤のヒト血漿蛋白への結合率はin vitro試験で約94〜96%であり、α1酸性糖蛋白(<6%)よりもアルブミン(80〜92%)への結合率が高かった。
3. 代謝
ヒト肝ミクロソームによるin vitro試験において、本剤はCYP1A2によってgamma-hydroxybendamustine[M3]及びN-des-methylbendamustine[M4]に代謝され、また、非酵素的加水分解を受けることが確認された3)。
日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、M3及びM4の平均AUCは、M3で未変化体の6.3%、M4で1.2%であった1)。
本剤は主としてグルタチオン抱合を受けた後、システイン抱合体そしてメルカプツール酸抱合体の代謝経路を経て代謝されると推定されている4,5)[本剤の承認用量は、「用法及び用量」の項参照]。
4. 排泄1)
日本人患者に本剤120mg/m2/日を点滴静注したとき、未変化体、M3及びM4の24時間尿中排泄率は、それぞれ投与量の1.6%、0.2%及び0.1%であった[本剤の承認用量は、「用法及び用量」の項参照]。
(参考)
ラットに[14C]ベンダムスチンを静脈内投与後168時間までの尿・糞中放射能排泄率は尿中36.5%、糞中49.0%であり、イヌにおいては尿中22.2%、糞中66.4%であった。
5. 肝機能又は腎機能障害者における薬物動態6)
がん患者において、肝・腎機能正常の場合と肝機能障害(肝への浸潤・転移が30%〜70%)又は腎機能障害(クレアチニンクリアランスが60mL/min以下)がある場合を比較するために、本剤120mg/m2/日を30分点滴静注後の薬物動態を評価した。肝・腎機能正常、肝機能障害及び腎機能障害者における薬物動態パラメータは以下のとおりであった(海外データ)[本剤の承認用量は、「用法及び用量」の項参照]。
(表2参照)
薬物動態の表
表1 |
|||||||
Dose |
例数 |
t1/2 |
Tmax |
Cmax |
AUC0-t |
Vz |
CL |
90 |
3 |
0.53±0.09 |
0.8±0.3 |
7250±3303 |
8327±3626 |
15075±4491 |
20246±8185 |
120 |
6 |
0.47±0.05 |
0.9±0.2 |
8616±4488 |
10212±5759 |
17532±10578 |
25963±15531 |
(平均値±標準偏差)
表2 |
|||||
|
例数 |
Tmax |
Cmax |
t1/2 |
AUC0-t |
肝・腎機能正常 |
12 |
29.6±7.2 |
10780±7024 |
28.2±15.9 |
11654±10590 |
肝機能障害注5 |
12 |
29.6±4.0 |
9893±3335 |
26.9±7.6 |
8868±4260 |
腎機能障害注6 |
12 |
31.3±10.0 |
9749±2542 |
26.4±6.4 |
8013±3404 |
(平均値±標準偏差)
注5:総ビリルビン0.5〜2.0mg/dLの患者
注6:透析患者5例を含む、クレアチニンクリアランスが9.05〜35.73mL/minの患者
臨床成績
1. 再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫
<国内臨床試験成績(2007002試験)7)>
がん化学療法又は抗体療法の治療歴を有する低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫の患者を対象に、本剤を単独で最大6サイクルまで投与された臨床成績は以下のとおりであった。
(表3参照)
2. 未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫
<国内臨床試験成績(2011002試験)8)>
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又は造血幹細胞移植の適応とならないマントル細胞リンパ腫の患者を対象に、本剤とリツキシマブを併用にて(4週間を1サイクルとして、本剤90mg/m2をDay 1及びDay 2に、リツキシマブ375mg/m2を第1サイクルはDay 0、第2サイクル以降はDay 1に点滴静脈内投与し、その後少なくとも26日間休薬する)、最大6サイクルまで投与した結果、完全寛解率は、低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫67.8%(40/59例)及びマントル細胞リンパ腫70.0%(7/10例)であった。
<海外第3相臨床試験成績(NHL 1-2003試験)9)>
未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫又はマントル細胞リンパ腫の患者を対象とした無作為化非盲検群間比較試験の成績概要は以下のとおりであった。本剤とリツキシマブの併用注7とR-CHOP注8を比較した。
主要評価項目とされた治験責任医師判定による無増悪生存期間(PFS)の最終解析時の成績は、R-CHOP群の31.3カ月(中央値)に対して、本剤群では61.4カ月(中央値)であった。ただし、治験実施計画書に事前に規定されていない解析計画に基づくものであるため、R-CHOP群に対する本剤群の優越性は検証されていない。
(表4参照)
注7:4週間を1サイクルとして、本剤1回90mg/m2をDay 1及び2に静脈内投与、並びにリツキシマブ375mg/m2をDay 1に静脈内投与。なお、第1サイクルはリツキシマブをDay 0に投与した。
注8:3週間を1サイクルとして、リツキシマブ375mg/m2、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン塩酸塩50mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay 1に静脈内投与、並びにプレドニゾン(国内未承認)100mgをDay 1〜5に経口投与。なお、第1サイクルはリツキシマブをDay 0に投与した。
3. *未治療の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫
<国際共同第3相臨床試験成績(GALLIUM試験)10)>
未治療のCD20陽性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者1,401例(日本人129例を含む)を対象とした非盲検無作為化比較試験注12の成績概要は以下のとおりであった。オビヌツズマブ(遺伝子組換え)と化学療法注13(CHOP注14、CVP注15又は本剤注16)との併用注17(オビヌツズマブ/化学療法群)とリツキシマブと化学療法との併用注18(対照群)を比較した。
濾胞性リンパ腫患者注19(1,202例、日本人123例を含む)において、オビヌツズマブ/化学療法群では、対照群に比べ主要評価項目である治験責任医師判定によるPFSの有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.66[0.51〜0.85]、[層別Log-rank検定:P=0.0012(有意水準両側0.012)]、2016年1月31日データカットオフ)、中央値[95%信頼区間]はオビヌツズマブ/化学療法群では未達[推定不能]、対照群では未達[47.1カ月〜推定不能]であった。また、本剤が併用された濾胞性リンパ腫患者686例において、本剤/オビヌツズマブ群では、本剤/リツキシマブ群に比べ治験責任医師判定によるPFSのハザード比[95%信頼区間]は0.61[0.43〜0.86]であった。
*注12:導入療法期(最大8サイクル)と、導入療法期終了時に部分奏効以上の奏効が認められた患者を対象に、維持療法期が設定された。
*注13:CHOP、CVP又は本剤のいずれかとの併用。
*注14:21日間を1サイクルとして、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン塩酸塩50mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay 1に静脈内投与、並びにプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgをDay 1〜5に経口投与。
*注15:21日間を1サイクルとして、シクロホスファミド750mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay 1に静脈内投与、並びにプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgをDay 1〜5に経口投与。
*注16:28日間を1サイクルとして、本剤90mg/m2をDay 1及びDay 2に静脈内投与、並びに第1サイクルのDay 1にプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgを経口又は静脈内投与。
*注17:CHOP、CVP又は本剤との併用で、オビヌツズマブ1日1回1000mgを第1サイクルはDay 1、8及びDay 15、第2サイクル以降はDay 1に静脈内投与した。維持療法期では、オビヌツズマブ1日1回1000mgを2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
*注18:CHOP、CVP又は本剤との併用で、リツキシマブ1回375mg/m2を各サイクルのDay 1に静脈内投与した。維持療法期では、リツキシマブ1回375mg/m2を2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
*注19:オビヌツズマブの承認効能・効果は、CD20陽性の濾胞性リンパ腫である。
4. *再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫
<海外第3相臨床試験成績(GADOLIN試験)11)>
リツキシマブ治療抵抗性注20のCD20陽性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者413例を対象とした非盲検無作為化比較試験注21の成績概要は以下のとおりであった。本剤とオビヌツズマブとの併用注22(本剤/オビヌツズマブ併用群)と本剤単独投与注23(対照群)を比較した注19。
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫患者396例において、本剤/オビヌツズマブ併用群では、対照群に比べ主要評価項目である中央判定によるPFSの有意な延長が認められ(ハザード比[95%信頼区間]:0.55[0.40〜0.74]、[層別Log-rank検定:P=0.0001(有意水準両側0.015)]、2014年9月1日データカットオフ)、中央値[95%信頼区間]は本剤/オビヌツズマブ併用群では未達[22.5カ月〜推定不能]、対照群では14.9カ月[12.8〜16.6カ月]であった。また、濾胞性リンパ腫患者注19 321例において、本剤/オビヌツズマブ併用群では、対照群に比べ中央判定によるPFSのハザード比[95%信頼区間]は0.48[0.34〜0.68]であった。
*注20:リツキシマブを含む治療法に対して治療抵抗性の患者(直近のリツキシマブ療法(単剤療法か化学療法との併用のいずれか)に対して不応、又は治療終了後6カ月以内に病勢の進行が認められた患者)が対象とされた。
*注21:導入療法期(最大6サイクル)と、導入療法期終了時に病勢進行が認められなかった患者を対象に、維持療法期が設定された。
*注22:導入療法期では、28日間を1サイクルとし、第1サイクルではDay 1、8及び15、第2〜6サイクルではDay 1にオビヌツズマブ1回1000mgを静脈内投与、各サイクルのDay 1及びDay 2に本剤1回90mg/m2を静脈内投与し、最大6サイクル繰り返した。また、第1サイクルのDay 1にプレドニゾロン/プレドニゾン(国内未承認)/メチルプレドニゾロン80又は100mgを経口又は静脈内投与した。維持療法期では、オビヌツズマブ1000mgを2カ月間間隔で最長2年間静脈内投与した。
*注23:導入療法期では、28日間を1サイクルとし、各サイクルのDay 1及びDay 2に本剤1回120mg/m2を静脈内投与し、最大6サイクル繰り返した。維持療法期では、経過観察とされた。なお、本邦の承認用法・用量は、「21日間を1サイクルとし、各サイクルのDay 1及びDay 2に本剤1回120mg/m2を静脈内投与する」である(【用法及び用量】の項参照)。
5. *慢性リンパ性白血病
<海外第3相臨床試験成績(02CLL III試験)12)>
未治療の慢性リンパ性白血病患者を対象とする無作為化非盲検群間比較試験の成績概要は以下のとおりであった。本剤(100mg/m2を2日間投与し、最大6サイクルまで繰り返す)とクロラムブシル注24(0.8mg/kg、1回/2週間経口投与を最大6サイクルまで繰り返す)を比較した。
奏効率はクロラムブシル群の39.2%(49/125例)に対して、本剤群では67.6%(94/139例)であった。無増悪生存期間(PFS)ではクロラムブシル群の9.3カ月(中央値)に対して、本剤群では21.7カ月(中央値)であった。
(表5参照)
*注24:国内未承認
臨床成績の表
表3 国内臨床試験(2007002試験)の有効性成績の要約 |
||||
疾患名 |
例数 |
奏効率 |
完全寛解率 |
1年無増悪生存率 |
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫 |
58例 |
89.7% |
65.5% |
70.4% |
マントル細胞リンパ腫 |
11例 |
100% |
72.7% |
90.0% |
表4 海外第3相臨床試験(NHL 1-2003試験)の有効性成績の要約 |
||
|
本剤群注7 |
R-CHOP群注8 |
PFS(医師判定)注9 |
61.4(45.3-NA) |
31.3(25.4-40.7) |
PFS(独立評価委員会判定)注9 |
N=182注11 |
N=171注11 |
全生存期間 |
NA(NA-NA) |
NA(NA-NA) |
NA:該当なし
注7:4週間を1サイクルとして、本剤1回90mg/m2をDay 1及び2に静脈内投与、並びにリツキシマブ375mg/m2をDay 1に静脈内投与。なお、第1サイクルはリツキシマブをDay 0に投与した。
注8:3週間を1サイクルとして、リツキシマブ375mg/m2、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン塩酸塩50mg/m2及びビンクリスチン硫酸塩1.4mg/m2(最大2mg)をDay 1に静脈内投与、並びにプレドニゾン(国内未承認)100mgをDay 1〜5に経口投与。なお、第1サイクルはリツキシマブをDay 0に投与した。
注9:PFSの評価は第3サイクル及び治療終了後、並びに以後、必要時とされ、両群間で評価間隔は異なっていた。
注10:優越性検定でのP値
注11:独立評価委員会評価可能対象集団。なお、治験実施計画書に規定されていなかった独立評価委員会判定を事後的に実施したが、組入れから判定まで長期間が経過していたこと等から、評価に必要なすべての画像情報を入手できなかった。
*表5 海外第3相臨床試験(02CLL III試験)の有効性成績の要約 |
||
|
本剤群注26 |
クロラムブシル群注27 |
最良総合効果 |
67.6% |
39.2% |
PFS |
21.7カ月 |
9.3カ月 |
*注25:NCI-WGの基準(CR+PR)
*注26:4週間を1サイクルとし、本剤100mg/m2をDay 1及びDay 2に静脈内投与
*注27:4週間を1サイクルとし、クロラムブシル0.8mg/kgをDay 1及びDay 15に経口投与
*注28:優越性検定でのP値
*注29:層別因子により調整したLog-rank検定でのP値
薬効薬理
1. 抗腫瘍作用13),14)
ベンダムスチン塩酸塩は、in vitro試験において、ヒト低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫由来細胞株(DOHH-2)、マントル細胞リンパ腫由来細胞株(Z-138、REC-1)、慢性リンパ性白血病由来細胞株(HG-3)及び前リンパ球性白血病由来細胞株(JVM-3)に対して、細胞増殖抑制作用を示した。また、ベンダムスチン塩酸塩は、SCID及びSCID-Beigeマウスの皮下に、それぞれDOHH-2及びHG-3細胞株を異種移植したin vivo試験において、腫瘍増殖抑制作用を示した。
2. 作用機序
ベンダムスチン塩酸塩は、アルキル化作用によりDNAを損傷し15)、p53依存性16),17)及び非依存性18),19)のアポトーシス誘導、並びに有糸分裂期のチェックポイント阻害による分裂期崩壊誘導16)といった複数の機序を介して、殺細胞作用を示す。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
ベンダムスチン塩酸塩
(Bendamustine Hydrochloride)(JAN)
化学名
4-{5-[Bis(2-chloroethyl)amino]-1-methyl-1H-benzoimidazol-2-yl}butanoic acid monohydrochloride
構造式
分子式
C16H21Cl2N3O2・HCl
分子量
394.72
性状
ベンダムスチン塩酸塩は、白色〜灰白色の結晶性の粉末である。
メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、2-プロパノール又はアセトニトリルに溶けにくく、アセトン又はクロロホルムに極めて溶けにくく及び酢酸エチルにほとんど溶けない。
取扱い上の注意
1.
包装開封後もバイアルを箱に入れて保存すること。
2.
調製時には、手袋を着用することが望ましい。
承認条件
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
包装
25mg:1包装あたり1バイアル
100mg:1包装あたり1バイアル